2項対立の弊害

2項比較は、ものごとをわかりやすく理解する上で大切であることは言うまでもありません。

しかし、2項対立となると、話は別です。
タイトルに弊害と書きましたが、実際は諸悪の根源かもしれません。

世の中、○か×か、白か黒か、2項以外の選択を許容しない風潮や思考軸には異常さを感じます。2項の間には、中間とかグレーとか普通あります。2項と比べたら、それははっきりしないし、わかりにくいです。この「わかりにくさ」に向き合うことをせずに排除してしまうことは、もったいないです。向き合ったら、何か宝物に出会うかもしれないです。

2項の間には、時間の経過とか色の変化とか、グラデーションと呼ばれるものがある気がします。

ところで、諸悪の根源とか異常とか、強い表現を使ったのには、別の大きな理由があります。それは、2項対立は、コミュニケーションをする上で、強いストレスになるからです。
多くの社会的課題の中で、ストレス社会の悪いストレスを減少させることに、もっと価値を置くべきです。

家庭でも仕事でも学校でも同じですが、地域に向き合っていても、2項対立の構図になったとたんに、「面倒くさい」「うざい」「無理」という発言がよく聞かれます。いわゆる思考停止状態です。

思考停止だけならいいですが、問題なのは、2項対立が、良い悪い、できるできない、勝ち負けなどに転換された途端に、ストレスが発生します。

「悪い「できない」「負け」は、自分がなりたい姿ではなく、「思うようにならない」というストレスそのものです。

そして、このストレスが、メンタルヘルス問題に直結していきます。

2項対立の間にこそ、ストレス社会、メンタルヘルス問題の解決への近道がある気がします。いろんな意味で病んでいたり、困っている人たちの心に届く
「魔法の言葉」とか、見つけられないかなぁ。2項対立の間の中から。

皆さんは、どう思いますか?