ジェロントロジーの教科書

ジェロントロジーは一般的に「老年学」「加齢学」と言われてますが、訳語としては、「高齢社会総合研究」(東京大学高齢社会総合研究所)や「人生を豊かにする幸せの学問」(ニッセイ基礎研究所)が適切だと感じています。

「草の根ジェロントロジー」のキャッチフレーズは、上記、ニッセイさんの表現を参考に、「人生と地域を豊かにする幸せの実践」としました。

ジェロントロジーとの出会いは、50歳の時に社会人大学院で、地域包括ケアシステム、地域コミュニティ及びソーシャルキャピタル(社会関係資本)について、文献研究とフィールドワークをしていた時でした。

本格的に、学びはじめたのは、社会人大学院卒業後からでした。地域で立ち上げた「後期高齢女性である、おばあちゃんたちのおしゃべりの会」の活動の中で、おしゃべりのネタとして、何かペーパーを配布しようと思いつき、手元にあった1冊の本を手にしたのがきっかけでした。

その時は、単純に、「ジェロントロジーって、そもそも、高齢者が学ぶべきものじゃん。」と思ったのです。

その本は、『東大がつくった高齢社会の教科書』(東京大学高齢社会総合研究機構/IOG)です。書名のサブタイトルは、「長寿時代の人生設計と社会創造」です。

今でも、1つのキーワードを取り巻く事実や現象や、2つのキーワードの間(あいだ)の関係性やつながりを深掘りする際には、常に手元に置いている1冊です。

もちろん、老年学に関する、良書は他にもたくさんあります。

ぜひ、皆さんも気に入った1冊を手にしていただけると、異次元の超高齢社会かつ人口減少社会に、真剣に向き合うきっかけになると思います。