コミュニティ強度のグラデーション

この言葉は、佐渡島庸平氏がインタビュー記事でおっしゃっていたものです。
当時、後期高齢女性のおしゃべり会の運営で感じていた感覚をうまく言語化できないでいた私に、ドンピシャな言葉で感動したのを覚えています。

自己流に、わかりやすく言うと、
コミュニティ強度とは、あるコミュニティに対する温度差のことで、
グラデーションとは、時系列の変化をさします。

たとえば、ご近所の後期高齢女性のおしゃべり会(週に1回、90分)でも、さまざまな世帯状況や健康状態のおばあちゃんたちが集まりますが、毎回参加の方もいれば、月に1回のペースの方もいれば、世帯や健康状態の都合でいったん数ヶ月お休みして再開されている方など、いろんな方が集まっています。

ここで、大事なことは、積極的に場を盛り上げたい人も、のんびりながめていたい人も、共に居心地のよい場であるように工夫することです。

温度差で言えば、もともと社交的な方もいれば、おしゃべりはあまり得意でなく聞き役の方もいます。価値観もさまざまです。

時系列の変化で言えば、ご夫婦そろっている方はご主人との予定を優先されますが、独居の方は自由に時間を使えます。結果的に、ほぼ皆勤賞のおばあちゃんたちは、皆さん独居か、日中独居の方です。

あらゆるコミュニティ運営で、この「コミュニティ強度のグラデーション」を正しく理解して対応することが重要です。

地域のコミュニティ活動で、リーダーへの依存が強かったり、社会的貢献意識が強いコミュニテイの中で、うまくいってないところは、たいてい、メンバーの温度差をうまくコントロールできずに、温度が低いメンバー(特に新しく参加したメンバー)を無意識のうちに排除してしまっています。言い換えると誰も気配りをしていないのです。

この言葉は、奥が深いと思いませんか?

家庭でも学校でも会社でも、通じるものがあります。

皆さんの属するコミュニティではどうですか?