居場所のその先をデザインせよ

地元のさまざまなコミュニティ、高齢者サロン、老人会、子ども会、認知症カフェ、いきいき百歳体操、地域の社会福祉協議会など、趣味などのサークル活動を除いて、多くのコミュニテイが、運営側の担い手不足や、参加者の減少に悩んでいるのが、現実です。

「居場所づくり」という大義名分があり、運営側は高いモチベーションでいても、「居場所の限界」も垣間見える。

「居場所の限界」については、「孤独」と「ソーシャルキャピタル」の2つの論点があります。

まず、「孤独」の視点から。
佐渡島庸平氏いわく、「孤独とは、言葉にできない不安を共有できない状態」。
要は、居場所だけでは、表面的な会話を楽しむことはできるが、孤独の解消にはつながらない一面もあるということです。

次に、「ソーシャルキャピタル(社会関係資本)」の視点から。
ソーシャルキャピタルの3要素とは、「つながり」と「信頼」と「お互いさま」と言われています。この中で1番大事なのが「信頼」です。
いくら「つながり」があっても、「信頼」が生まれてはじめて、「お互いさま」になるからです。
ご近所の80代のおばあちゃんいわく、「毎週おしゃべりの会で会話を楽しんでも、個人的な信頼関係がある人でないと、個人的な本当の悩みごとは話したくない」。

では、どうしたらいいのでしょうか。

ここで、「居場所のその先」が必要なのです。
居場所をつながりと捉えると、信頼の仕掛けを通して、お互いさまの見える化につなげていくことです。
「お互いさまの見える化」こそ、地域共生社会の入り口だと考えます。
そして、そのための「信頼」の仕掛けとは、孤独の解消という文脈では、「言葉にできない不安を共有すること」です。

言い換えると、「メンタルモデルの共有」です。

さあ、皆さん、上記をヒントに、一緒に、「居場所のその先」をデザインしていきましょう!

そうすれば、冒頭の地域コミュニティが抱える課題の解決につながります。