今回は、ティール組織の3つの前提・要素について、考えて行きたいと思います。本書の中では、3つの突破口(ブレイクスルー)という表現も使っています。
ご参考に、本書のオビは以下の通り。
・上下関係も、売上目標も、予算もない!?
・製造業、エネルギー、医療、教育・・・業界を越え、国境を越え、新しいモデルで成長をあげる組織が世界中に存在する。日本でも大反響を呼んでいる新時代の組織論!
では、1つめの「存在目的」について。
ティール組織はそれ自身の生命と方向感を持っている。組織のメンバーは、将来を予言し統制しようとするのではなく、組織が将来どうなりたいのか、どのような目的を達成したいのかに耳を傾け、理解する場に招かれる。別の言い方をすると、意義や使命に関する問いについて深く考えるようになる。
2つめの「自主経営(セルフマネジメント)」について。
大組織にあっても、階層やコンセンサスに頼ることなく、仲間との関係性のなかで動くシステムのこと。会社は、自主経営が実戦で機能するために必要な具体的な支援(教育訓練、指導、ツール)をチームに提供する。たとえば、コーチ役には権限も責任もない。現場のサポート機能として、現場のチームから要請があった場合に限って行動を起こすのである。加えて、自主経営には、解放感と責任感が満ちていて、高いモチベーションが維持されている。
3つめの「全体性(ホールネス)」について。
従来の組織では、合理性が全てで、情緒的、直感的、精神的な部分は歓迎されず、場違いだと見なされてきた。しかし、ティール組織では、私たちの精神的な全体性があらためて呼び起こされ、自分をさらけ出すことになる。それを可能にするのが、オープンで、真の意味で安心できる職場環境である。メンバーの多様性を尊重し自己実現を促し、またメンバーが不安を感じないように心理的安全を担保することが求められる。
以上の3つの前提・要素とは、つまり「メンタルモデル」である。
現実問題として、最初に越えるべき壁は、従来のメンタルモデルからの変化と言える。
皆さんは、どう感じましたか?