最近、いろんな文脈でコミュニケーション力の重要性が強調されている。
「これから最も必要とされるスキル」や「貧困からの脱出に必要なスキル」や「幸福度の指標」や「ストレスマネジメント」などの文脈で。
たとえば、「これから最も必要なスキル」として、オクスフォード大学の研究では、プログラミングやAIなどのテクノロジーよりも、心理学・社会学・人類学・協調性・アクティブラーニングなどが上位を占める。
それらのベースにあるのが、コミュニケーション力や人間力と言われている。
皆さんなら、コミュニケーション力をどう分解しますか?
たとえば、以下の2通りに分解してみるのはどうでしょう。
(1)向き合い方:「対話」と「会話」
(2)人数:「1対1」と「チーム」
他にも、何か良い切り口があれば、ぜひ教えてください。
ここで、私の好きな歌詞を一つご紹介します。
B’zの「今夜月の見える丘に」の冒頭の一節です。
「たとえば、どうにかして、君の中あ〜入っていって、その目から僕をのぞいたら、いろんなこと、ちょっとはわかるかも・・・」
相手の気持ちや立場に立って、ものごとや自分の言動を見つめ直すことは、コミュニケーションの基本です。
田坂広志氏は著書『能力を磨く』の中で、世界中の多くの専門家の議論の要約すると、AI時代に活躍する人材の「3つの能力」は以下の3点と指摘しています。
(1)創造力(クリエイティビティ)
(2)接客力(ホスピタリティ)
(3)管理力(マネジメント)
私は、1番大事なのは(2)の接客力だと考えます。接客力とは、『能力を磨く』の言葉を借りれば、その根底に、推察力や想像力に基づくコミュニケーション力があり、言い換えると、対人能力のことです。(1)の創造力や(3)の管理力の土台となるのが、(2)の接客力が示すコミュニケーション力であると考えます。
最後に、『能力を磨く』から、コミュニケーション能力を身につけ、磨いていくコツを紹介します。
「言葉のコミュニケーション力」よりも、「言葉を使わないコミュニケーション力」と「体験的共感力」を身につける。
コミュニケーションの八割は、言葉以外で伝わる。
確かに、接客力(ホスピタリティ)とは、相手(顧客)の気持ちを細やかに感じ取り、相手(顧客)に対して温かい「おもてなしの心」でサービスを提供できる能力のこと。
さらに、「共感」とは、人間の持つ、喜びや悲しみ、楽しさや苦しさ、安心や不安、友情や孤独、愛情や憎悪、といった生身の感情を共有すること。