先日、最寄りの小学校を指定避難所とする指定避難所運営委員会が主催する、地区で初めての「住民参加型」の避難行動訓練を実施しました。昨年の12月に指定避難所運営委員会設立後、マニュアル作成・5つの自治会を母体とする地域住民委員の大半の入替え・委員による避難所開設訓練を経て、実質9か月間という短い期間で、「住民参加型」の避難行動訓練を実施できました。
運営委員会委員長かつ町内会長という立場で、旗を振ってきたわけですが、実施した達成感や満足感はほとんどなく、実施したからこそ浮かび上がってきた「今後の課題」が山積みで、正直、途方に暮れています。
運営委員会として、アンケート結果や参加した地域住民からの生の声を踏まえた、詳細な反省と総括、今後の段階的選択的な対応については、まだこれからです。
皆さんにイメージしやすいように、課題の一部を列記してみたい。
・参加率10%をどう評価するか。より良い広報策はあるか。(今回はチラシ)
・次回以降の訓練の目的をどう設定するか。(今回は地域住民に2つの避難所を体感してもらうことと、地域住民へのアンケート調査の2点)
・指定避難所開設等の運営訓練と、各自治会エリアでの自主避難組織による訓練(安否確認・救護・消火等)とを、どうデザインしていくか。
・自主避難組織がない自治会へのサポートをどうするか。
・自治会役員を母体とする地域住民の委員の大半が1年任期であることにどう対応していくか。
・小学校の防災倉庫に保管してある物資の評価をどうするか。追加購入をどうするか。簡易トイレの数の不足、発電機がないなど。
・マニュアルの修正箇所・追記事項の確認。
また、参加した地域住民からのアンケート回答で多かった意見をざっくり集約すると、以下の5点になります。
・自宅での自助、自主避難施設や場所での共助、さらに指定避難所での小学校グランドと体育館での共助・公助を体感できて、良かった。
・今後も定期的に、できれば1年に1〜2回は訓練するべきである。
・避難所として過ごす体育館で、区割りされた地区別のブルーシートに座って、防災倉庫に保管している物資の展示説明を受け、大変勉強になった反面、これしかスペースがないのか、食糧や飲料水もこれだけかと愕然とした。委員長、市役所職員及び校長先生が繰り返し言っていた通り、食糧や飲料水や衣類などは、各自の準備が前提であることが明確に理解できた。
・停電、断水状態での避難所生活は、想像以上に過酷であることが認識できた。
・今回の千葉県の停電、断水がなければ、危機感がないままで、今回の訓練には参加しなかったと思う。
町内会としては、災害時避難行動要支援者個別計画登録台帳に登録している方が、町内会エリア内に約40人いるが、そのうち今回参加したのは独居高齢者が中心で、要支援・要介護者本人や、障害者手帳を持っている本人の参加が少なかったことが、最大の反省点と言える。しっかり対応策をとっていきたい。
まだまだ、地域住民の防災意識が弱いことを痛感しました。
地域での避難訓練参加休暇が世の中の会社や行政機関等で当たり前になるように、提言していきたい。(半日休暇で十分)
最後に、皆さんのお住いの地区では、消火器の使い方や救護方法や防災講話などが中心の防災イベント以外に、実際に避難行動をする訓練を実施していますか?
そもそも、自主防災組織はありますか?最寄りの小中学校に指定避難所運営委員会はありますか?